先週収穫祭を終えたばかりですが11月8日農場では早速来春に向けての圃場準備を開始しました。よいハーブを育てるには土づくりが最も重要。ハーブの気持ちになってどこまで圃場づくりができるかで生長が決まると言っても過言ではありません。第一段の今回は収穫後初めての耕うんで、これに合わせて石灰の全面混入を行いました。日本の土壌はヨーロッパの土壌と違い徐々に酸性に傾くため定期的にハーブの好む弱酸性になるよう調整する必要があります。
散布する石灰はもちろん有機JASで使用可能なものです。強アルカリなので少しでも飛散を減らすため粒状のものを選択しているのですがそれでも舞い散ります。刺激に弱い目鼻の粘膜や肌などにかからないよう肌の露出を極力少なくし手袋やマスクなど装着します。そのままにしておくと刺激や肌荒れの原因になるので大変です。風向きを常に気にしながら手分けして散布していきます。
ようやく散布を終えると今度はトラクターに乗り込んで土を軟らかくする耕うん作業です。作付けを終えた畑土は固く締まっているのでそのままでは来年良い根張りができません。同じところを何度も耕して土を軟らかく解していきます。この時点で雑草などはまだそのまま混入された状態ですがこの先耕うんを繰り返すことで有用土壌微生物によって少しずつ分解され土へと回帰していきます。これも有機農法の本質である「自然の循環機能の活用」ですね。
次月は本格的な土づくりとして堆肥散布をおこないます。この作業で畑土は空気を多く取り込んだふわふわな土へとグレードアップを始めます。
<あとがき>
今年の秋はここまで体感的に寒い日がほとんどありませんでしたが11月5日の明野ハーブ農場は最低気温が2℃と、この秋一番の冷え込みで初霜が降りたようです。季節は一気に晩秋へ向かって行きそうです。