「収穫が終わってからが本番だよ!」
今年のハーブの収穫が全て完了し、気が緩みかけたスタッフに農場長の厳しい声が響きます。
11月からは来年に向けて大切な土づくりを始めます。
改めて気合を入れて農場へと向かいます。
さて、突然ですが問題です。
私達が目指している理想の土は次の①、②の写真どちらでしょうか?
①
②
正解は②です。
私達の農場の土は①のようなゴツゴツした固い土になりやすいのが現状です。
固い土の問題点を簡単に言うと、「根が呼吸しづらく生長しにくい」ことです。
根は呼吸をしています。
土と土の間に隙間がない状態では空気が入れません。
根は上手く呼吸ができず、最悪の場合窒息し枯れてしまいます。
目指すは、写真②のようなゴツゴツしていないフカフカの土です。
農場を始めて10年目。当初はゴツゴツした土ばかりでした。
毎年、堆肥(「たいひ」家畜の糞や落ち葉を発酵させたもの)などを土と混ぜ理想に近づけてきました。後もう一息です。
そこで、今年は秘密兵器を投入します!
↓の写真が何だかわかりますか?
それは、お米を包む殻「もみ殻です」。
もみ殻はお米を守るため硬く強度があります。
土と混ぜると固い土と土の間に入り、すき間をつくり根は呼吸ができます。
近所の農家さんから、「農薬の処理がされておらず、有機農場で使える品質の物」を分けていただくことになりました。
農場から少し離れている農家さんの元に向かうと、、、びっくり!!
3メートルの高さを超えるもみ殻の山が!
農場に運ぶため2台の軽ダンプに満載して何回も往復します。
全てのもみ殻を運ぶのにまる1日かかりました。
農場に運びきった様子を見ると、ウズウズした気持ちを抑えることができません。
早速トラクターで耕し土と混ぜました。
耕したあとの土を見ると少しフカフカになっていました。
秘密兵器を入れてもすぐ理想の土になるわけではありません。
土づくりは長い年月が必要です。
この先2月までは0℃を下回る日が増えますが、今後も土を観察して様々な工夫を重ね、来年のハーブの生長を楽しみにして土づくりに励みます。